消防点検コラム

消防用設備

2022.04.27

なにが違うの?蓄圧式消火器と加圧式消火器の違いについて解説!

みなさんが普段から目にしている消火器。
同じ見た目でも、種類が違うのはご存知でしたか?

今回は、一般的な消火器の「加圧式消火器」と「蓄圧式消火器」の違いについて解説していきます!

消火器の特徴

まずはそれぞれの消火器の特徴についてご紹介します。

加圧式消火器

加圧式消火器は内部に加圧用のガスボンベがあり、レバーを握ると炭酸ガスのボンベに穴が開き、
本体内部が加圧されその圧力で一気に消火剤を放射します。

通常、レバーを引くと消火剤がなくなるまで放射をするので途中でストップすることができませんが、
一部のタイプでは放射をストップできる構造のものもあります。

急激に圧力がかかるため、放射時の反動が大きく
蓄圧式消火器に比べ、レバーが固く握力の弱いお年寄りや女性には扱いにくいといったデメリットがあります。

蓄圧式消火器

蓄圧式消火器は、消化剤とともにガスが充填されており、レバーの操作によって消火剤が放出されます。
指示圧力計が外部から見えるようになっているため、圧力状態のチェックが簡単にできます。

レバーが加圧式消火器の1/4程度の力で握れるため、お年寄りや女性にも扱いやすい消火器です。

蓄圧式消火器の指示圧力計部分

圧力計の赤色の指針が緑色のゾーンにあれば、消火器は使用可能です。
放出してみなければ分からない加圧式と比べ、確実性が高いです。

消火器の見分け方

外観はほとんど一緒のため、一見見分けのつきにくい消火器ですが、
本体上部の構造から見分けることができます。

加圧式消火器

蓄圧式消火器

蓄圧式消火器には指示圧力計がついています。
消火器の特徴でもお伝えした通り、蓄圧式消火器には内部に窒素ガスが充填されているため圧力計がついています。

消火器の世代交代?

かつては一般的な業務用消火器といえば加圧式消火器がほとんどでしたが、
平成23年頃から蓄圧式消火器が主流となりました。

消火器の破裂事故

しばしば耳にする消火器の破裂事故。
そのほとんどが本体の腐食やキャップが緩んだ加圧式消火器によるものです。

加圧式消火器は放射時に急激に圧力が加わる構造になっています。
底面が腐食していたり、キャップに緩みがあると圧力に耐えきれず破裂してしまいます。

最近では令和3年5月に、兵庫県で長期間未点検の腐食した消火器を使用したところ、消火器が破裂し反動で容器が胸部に当たり使用者が負傷した事故がありました。

蓄圧式消火器は本体が腐食したとしてもガスが容器外に漏れていくため急激な加圧による破裂の心配がありません。
そのため、各メーカーは安全性の高い蓄圧式消火器への生産に切り替えを行いました。

機能点検の違い

消火器は6ヶ月に1回の外観点検の他に機能点検が義務化されています。
機能点検は消火器を分解し、内部に不具合がないかを確認する点検です。

機能点検が必要な消火器の条件は以下のとおりです。

・蓄圧式消火器は製造年から5年経過したもの
・加圧式消火器は製造年から3年経過したもの

加圧式消火器は分解してももとに戻すのは容易なのですが、
蓄圧式消火器は始めから圧がかかっているため、分解しもとに戻すのは手間がかかります・・・。

圧力を抜いてから作業するのですが、完全に抜くことは難しいため蓋を開ける際に消火剤が飛び出してしまいます。
作業時に周辺が汚れてしまいますし、もとに戻す際にガスを再充填する必要があり、現地での作業が非常に困難です。
そのため、ほとんどの場合は点検業者が一度持ち帰り、機能点検を実施後に戻しに来てもらうことになります。

蓄圧式消火器の機能点検を実施する場合は、点検費用の他に戻しに来てもらうための出張費なども発生するため、
新しい消火器に交換するよりも費用がかかる可能性が非常に高いです。

このような背景があり、蓄圧式消火器は5年経過したら新しいものに交換するよう推奨しています。

近年でも悪質な消火器販売の被害はありますので、交換の際は信頼できる業者に相談されるのをおすすめします。
>>>悪質な消火器の訪問販売にご注意を!

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