消防点検コラム

飛沫防止用ビニールシートで感染対策バッチリ!でもそれだけではダメなんです!

新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、
感染を防止するため日々たくさんの人が訪れる店舗では、
お客様とスタッフの安全確保の面より様々な新型コロナウイルス対策がとられてきました。

ソーシャルディスタンスを確保しながらレジに並べるよう、
足元にシールを貼ってお客様同士の距離を確保したり、
店舗入り口に消毒用のアルコール設置、検温の実施など、
私達の新しい日常の1シーンとなりつつあります。

その中でもよく見る「飛沫防止用ビニールシート」。
実は今、飛沫防止用ビニールシートによる火災が問題となっているんです。

そもそも飛沫防止用ビニールシートとは?


一般的に新型コロナウィルスは飛沫感染、接触感染で感染すると言われています。
店舗のレジカウンターや受付などではその性質上、十分にソーシャルディスタンスを確保できないため、
スタッフとお客様との間に飛沫感染を防止するためのビニールシートを設置する店舗が増えました。
これが飛沫防止用ビニールシートです。

市販されている飛沫防止用ビニールシートはそのほとんどがビニールなどの可燃性で、
取り付ける場所によっては火災の発生や、延焼に繋がるため実は危険なんです。

実際に飛沫防止用ビニールシートに着火して火災につながった事例もあるので、
取り付け位置の確認とあわせて消火設備の使用方法を確認いただくのがオススメです。

飛沫防止用ビニールシートを取り付けてはいけない場所

罰則
以下の場所への飛沫防止用ビニールシートの取り付けは避けましょう。

火災予防上支障がある場所

ガスコンロやフライヤーなど火気を使用する場所の近くや、
白熱電球などの熱源となるものの近くは大変危険です。

火災予防の邪魔になる場所

例えばスプリンクラーのヘッド付近などに飛沫防止用ビニールシートを設置してしまうと、
火災発生時にスプリンクラーが作動してもシートが邪魔をしてうまく散水できない可能性があります。
また、火災報知器の近くなども熱や煙を感知しづらくなる可能性があるため、
避けた方が無難です。

避難の邪魔となりそうな場所

避難誘導灯を隠してしまうような場所や、
避難経路を塞いでしまうような位置への設置は避けましょう。

材質や厚みも要チェック!

一口に飛沫防止用ビニールシートとは言っても、様々な材質があります。
燃えにくい素材(難燃性、不燃性、防炎製品など)を選ぶのも手です。
同じ素材であれば、シート状のものではなく板状のものの方が防火の観点からは望ましいですね。

東京消防庁の実験によると・・・

 

厚さ防炎性能着火方法結果
0.3mm下端にライターで10秒間接炎着火しない
接炎させた部分が、黒く炭化し溶融するのみ
0.3mm下端にライターで10秒間接炎約10秒で着火した
その後、約20秒で上端まで燃え上がった
0.5mm下端にライターで10秒間接炎着火しない
接炎させた部分が、黒く炭化し溶融するのみ
0.5mm下端にライターで10秒間接炎約10秒で着火した
その後、約20秒で上端まで燃え上がった
1.0mm(1) 下端にライターで10秒間接炎
(2) 一旦離し再度10秒間接炎
(3) 着火するまで接炎
10秒間接炎させても着火しない
約20秒間接炎し続けると着火した
その後、約1分30秒で上端まで燃え上がった
2.0mm(1) 下端にライターで10秒間接炎
(2) 一旦離し再度10秒間接炎
(3) 着火するまで接炎
10秒間接炎しても着火しない
約20秒間接炎し続けると、着火した
その後、約3分で上端まで燃え上がった

東京消防庁HPより抜粋

それぞれの厚さのシートを防炎性能有り無しで実験した結果です。
薄いものでも防炎性能がついているものは着火しないという結果になり、
厚いものは防炎性能がついていなくても着火~上端まで燃える時間が薄いものと比べてかなり長くなっています。

お店に設置するものなので見栄えなどの兼ね合いもあるかと思いますが、
薄いものを設置する場合は防炎性能あり、厚いものの方がより安全というポイントを抑えて選ぶのがオススメです。

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