消防点検コラム

あなたの民泊はどっちのタイプ?用途地域によって必要な消防設備が異なるわけ

はじめに:民泊と用途地域

民泊は、建物の床面積や家主が常駐しているかどうかなどで、消防法上の扱いが異なります。

さらに、民泊を行える地域というものも存在します。

今回は、民泊の用途と用途地域について解説いたします。

 

用途地域とは何か

民泊は、自治体の条例や都市計画法・建築基準法によって定められた地域でしか行うことが出来ません。
そこで、建築物の用途・規模・形態などの規制や誘導を通じて、市街化区域内の土地利用の方向づけを行うために、景観や地域の特性を鑑みて、21地域の「地域地区」に分割します。
このときの21地域の中の1つに「用途地域」があります。

用途地域はおおむね5年に一度見直しができます。用途地域の種類が増減することはほとんどないのですが、2019年4月から「田園住居地域」という用途地域が追加され、13地域になりました。

用途地域によっては、建ぺい率・容積率・高さ制限が厳しく出されているエリアもあります。

用途地域の区分は以下のとおりです。

・第一種低層住居専用地域
・第二種低層住居専用地域
・第一種中高層住居専用地域
・第二種中高層住居専用地域
・第一種住居地域
・第二種住居地域
・準住居地域
・田園住居地域
・近隣商業地域
・商業地域
・準工業地域
・工業地域
・工業専用地域
民泊は、法律上、ホテル・旅館に分類されることが一般的であり、営業できる地域は制限されているので全て覚える必要はありません。

用途地域の例外

上記の通り、用途地域は13個の地域に区分されます。

この地域は法律で定められているため、日本全国で共通です。

しかし、地域によって異なる場合があります。

各地方自治体は、それぞれ特定用途地区や地区計画を設定し、規制の緩和やより厳しく制限を行うことが出来ます。

民泊を行う際は、所属する地域の規制を事前に確認することが重要です。

民泊の種類と用途地域

一口に民泊と言っても運営する方法によって法的に区分が異なります。

簡単に民泊の種類について紹介します。

民泊とは?

民泊とは、住宅を活用して宿泊室として提供するサービスのことです。
これまでは、旅館業法(簡易宿所営業)に基づいて運営をしなければいけなかったため、違法にならざるを得ませんでした。
民泊はこれまで、敷居が高い存在でしたが、住宅宿泊事業法、通称民泊新法により、民泊としての開業がより容易になりました。
更には、特定の自治体では、特区民泊として旅館業法の許可も不要で運営ができるようになりました。
各民泊の運営スタイルによって消防法上の建物の取扱いが異なるため、それぞれの区分に分けて紹介いたします。

一般住宅

一戸建てでかつ当該住宅に家主が常駐しており、宿泊室の合計が50平方メートル以下の場合、あなたの民泊は一般住宅に分類されます。

一般住宅に分類される場合、民泊とは言え普通の住宅と法律上の扱いは変わりません。

そのため、制限されている用途地域もほとんどなく、工業専用地域と呼ばれる、海浜部などにある工場しか建てられないところでは一般住宅を建築することはできません。

 

共同住宅(5)項ロ

共同住宅で民泊を行う場合に、全ての住戸が一般住宅扱いの場合はこちらに該当します。

共同住宅も、都市計画法に定められた用途地域ではほとんど制限されていません。

一般住宅と同様に工業専用地域以外で民泊の運営を行うことが可能です。

宿泊施設(5)イの場合

一戸建て型の民泊では、家主が不在の場合や不在でなくても、宿泊室の床面積の合計が50平方メートルを超える場合、宿泊施設(5)イに該当します。

また、マンションの一室を利用した民泊などで、住戸が入っている棟の9割以上が(5)イの場合も該当します。

宿泊施設(5)イに該当する場合、ホテル・旅館扱いとなります。

一般的な民泊はおそらくこちらに該当するかと思われます。

この場合、以下の7地域でのみ運営が許可されています。

・第一種住居地域

小規模な商業施設や工業系の建物と混在している地域のことを指します。

住宅街というイメージよりは、中規模の商業施設も入ることができるため、生活に便利な地域というイメージの地域です。

・第二種住居地域

第二種住居地域は、第一種住居地域よりもより制限が緩和されている地域です。

生活に便利な施設に加えて、ボーリング場などのより娯楽的な施設の入居が可能です。

・準住居地域

準住居地域は、第二種住居地域よりもさらに色々な施設を建築することができます。

第二種住居地域で許可された娯楽施設に加え、小規模な自動車修理工場なども建築することができます。

商業的な施設や工業的な施設のどちらもあるイメージです。

・田園住居地域

田園住居地域は、農地と住宅街のどちらもある地域のことです。

建築制限は一番厳しく、高さ10mもしくは12mの低層住宅しか建築できません。

いわゆる田舎の風景の中に、高層マンションが建っていないのは田園住居地域に設定されているからかもしれません。

・近隣商業地域

近隣商業地域は、準住居地域より条件が緩和されている地域のことです。

建築される商業施設の床面積の上限もないため、様々な施設や高層マンションなどもある地域です。

 

・商業地域

商業地域は、駅前などが該当する地域のため、不特定多数の人物が出入りする地域です。

住む場所というよりは買い物や労働のための地域と言えるでしょう。

しかし、商業地域は利便性も高く、タワマンなども建築可能なため、タワマンの一室で民泊を運営しようと考えている方向けの地域とも言えます。

 

・準工業地域

準工業地域は、名前の通り、工場も建築できる地域です。

危険物や多量の石油などを取り扱わないほとんどの工場の建築が可能です。

住居や商業施設に加えて工場も建築可能なため、この地域で民泊を運営する際は、近くに工場が新たに建築される可能性があることも考慮しなければいけないでしょう。

 

複合用途(16)イの場合

マンションの一室を利用した民泊などで、住戸が入っている棟の9割未満が(5)イの場合は、複合用途(16)イに該当します。

複合用途はその名の通り、複数用途が混在している雑居ビルのようなものが該当します。

民泊において、マンションのうち自分の所有している一室のみを独自に民泊として運用する場合などが該当します。

あなたの民泊が建物の一部分(一室)だけであっても用途地域に適合しなければいけません。

そのため、宿泊施設(5)イの場合と同様に、以下の7つの地域でのみ民泊の運営が可能です。
・第一種住居地域
・第二種住居地域
・準住居地域
・田園住居地域
・近隣商業地域
・商業地域
・準工業地域

まとめ:用途地域に応じた安全な民泊の運営

民泊は、どの民泊の運営スタイルかによって、消防法上の扱いが異なります。

さらには都市計画法によって、民泊として運営できる場所も限定されます。

法律に準じた素敵な民泊を運営するためにも、今回の記事を参考にしてみてください。

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