消防点検コラム

消防用設備

2022.10.26

火災延焼を防ぐ!?フィブロックの謎に迫る

火災が発生してしまうと、部屋の間などにあるパイプやケーブルはプラスチックなどでできているため溶けてしまいます。

するとパイプがあった穴から、火災が他の部屋にまで広がってしまう二次火災が発生してしまう可能性があります。

それを防ぐために有効なのがフィブロック。

フィブロックは火災を感知すると勝手に膨張して火災をせき止めてくれます。

今回はフィブロックについての解説です。

フィブロックってなに?

フィブロックとは高熱を受けると自ら膨張し、穴や隙間を文字通りブロックしてくれる耐火用の製品です。

通常、建物の内部は防火区画と呼ばれるエリアごとに区画することが義務付けられています。

この区画分けにより、万が一火災が発生しても別の区画に燃え広がらないようにすることができます。

フィブロックは区画貫通などをした際に生まれる隙間や窓のサッシ部分などに差し込むだけで、火災発生時に自ら膨張し隙間を埋めるので耐火処理にもってこいの製品です。

貫通処理を簡単に済ませられる上に、抜群の耐火性能を誇るためあらゆる建物で使用されています。

 

なお「フィブロック」というのは製品名で、生産しているのは積水化学工業のみです。

新商品も発売されているのでネットやカタログで新商品もチェックしてみてください。

こんなフィブロックもある

新商品の例として一風変わったものをご紹介します。

それは遮音機能がついているフィブロックです。

こちらはコンセントボックスに対して使用できるもので、フィブロックでありながら遮音性にも優れた一品です。

コンセントボックスの背面部と塗代カバーに貼り付けるだけで遮音性を期待できます。

このように新商品やユニークな商品が随時展開されていますのでお時間あるときに覗いてみてください。

知っておかなきゃならない防火区画

フィブロックが隙間や穴を埋めるために重要であることはわかりましたが、そもそも防火区画とは何でしょう。こちらについても解説しなければフィブロックの重要性、有用性がまだまだ分かりづらいので詳しく解説いたします。

まず、火災延焼を防ぐためにマンションの隣接している部屋の間などには火に耐えられる「防火区画の壁」を設置することが義務付けられています。

穴の空いていない壁しかなければフィブロックの出番はなさそうですが、穴が空いていない壁というのがそもそも少ないんです。

壁には、パイプや電気ケーブルを通すために穴が開いていることも多く、パイプやケーブルはプラスチックで作られています。

つまり、火災発生時にはパイプやケーブルはすぐに溶けてしまい、防火区画の壁であってもパイプが通っていた穴から火災が広がってしまうんです。

 

そんな燃え広がりを防ぐためにしっかりと防火区画貫通措置を講じる必要があります。

防火区画貫通は「認定を受けた防火措置工法」でないといけなく、そこで広く一般的に使われているのが「フィブロック」である。ということなんです。

フィブロックの特徴

フィブロックが火災延焼に対して有効であるということはわかりました。

次はフィブロックが延焼防止できる仕組みについて解説いたします。

フィブロックは200℃まで熱されると膨張を始めるため、火災が発生してもフィブロックで隙間を埋めておけば勝手に膨張して勝手に穴を埋めてくれるのです。

製品により膨張率が異なるので、場所に合わせた適切な膨張率のものを選ぶ必要があります。

フィブロックが使えるところ

 

フィブロックが使えるのは区画貫通だけじゃない!ということでフィブロックの使用例をまとめました。

区画貫通

先程からお伝えしている通り区画を横断しているパイプやケーブルの隙間を埋めるために使用する方法です。

一番メジャーな利用目的です。

ドアやサッシ

夏場、外から涼しい風を入れたくて網戸だけにして窓を開けた経験はあるでしょうか。

しかし網戸を閉めていても建付けが悪かったりしてたいてい虫が入ってきてしまいますよね。

つまりサッシやドアにも隙間があるんです。

そこでドアやサッシにフィブロックを利用することで火災が発生しても延焼するのを防ぎます。

 

コーキング補助

水が入り込まないようにする処理のことをコーキングと呼びますが、フィブロックも使用することで水の浸入をより完璧に防ぐ事ができます。

あくまで補助的な方法のためフィブロック単品でコーキングすることはできません。

 

どうしたらフィブロックを使えるようになる?

フィブロックを使用するためには国土交通大臣認定番号が書かれているシールを、使用している付近に貼り付けなければいけません。

しかし認定シールが必要になるのは区画貫通部分に施工した場合のみ。

そのほかでフィブロックを使用する際にシールを貼る必要はありません。

 

認定シールを貰う手順

フィブロックは積水化学工業の製品です。そのためフィブロックのHPから簡単に申請を行うことが可能です。

1.フィブロック認定シールweb請求エントリーフォームにアクセスする

2.必要事項を記入

3.どの認定シールが何枚必要かエントリーフォームに従って入力

4.施工確認にチェックを入れる

5.初めての場合は5番のチェックを入れる

これだけです。

なお、シールが手元に届くまでは数日かかるようなので早めに申請しておきましょう。

また、エントリーフォームは現場ごとに記入するようになっているので複数現場まとめて申請することはできません。

 

以上がwebで申請するための手順ですが、FAXでも申請することが可能です。

その場合は「認定シール請求書」という用紙に記入することでFAXで申請することができます。

フィブロックの種類

火災延焼防止の為に非常に役に立つフィブロックですが素材の違いにより2種類あります。有効的なシーンによって使い分けましょう。

ブチル系フィブロック

ブチル形フィブロックは粘着性のあるフィブロックです。

粘着性を活かして仮止めに使うことができるため施工時に役立ちます。

また、膨張率が高い上に熱に対する感度も高いので火災に対していち早く反応してくれます。

エポキシ系フィブロック

エポキシ系フィブロックは一番メジャーなタイプのフィブロックで粘着性はありません。

しかし粘着性があるタイプもあり、耐薬性にも優れています。

 

フィブロックの施工方法

便利なフィブロックですが、使用する向きが決まっていたり〇〇だったりするため使用する際には注意が必要です。

フィブロックには向きがある?

フィブロックは火災時に熱を感知して膨張する仕組みです。しかし前後ろ両方に対してまんべんなく膨張するわけではありません。

フィブロックは厚みがある方に対して膨張します。そのため施工する際には注意が必要です。

PF管の周りにフィブロックを貼る場合

区画貫通しているパイプやケーブルに対してフィブロックで延焼防止をする際には3つの工程が必要です。

1.開口部の埋め戻し

壁の両側の開口部を耐熱シール材、石こう系パテで隙間が生まれないように充填します。

2.フィブロックをパイプに巻きつける。

フィブロックを穴とパイプの隙間を埋めるように1周巻き付けます。

3.切り目を付けたフィブロックを壁に設置

パイプが通るような穴を開けたフィブロックにパイプを通し壁に貼り付けてください。

壁に貼り付けたフィブロックは剥がれないように、4隅をビスやタッカーで固定してください。

 

この3工程が完了したら忘れずに認定シールを貼ってフィブロックの施工完了です。

電線管や塩ビパイプでも同様です。

その他のプロセレクトキットを使用する場合などは細かい使用方法の違いはありますが、基本的には隙間がないようにパテで埋めてフィブロックを貼り付けるという工程になります。

その他の詳しい施工方法は積水化学工業のフィブロックを紹介しているコチラのページから確認してください。

パテすらいらない?新しいフィブロックNEOとは?

従来の方法ではフィブロックだけで防火区画貫通措置を終えることはできませんでした。

上記でお伝えした通り、区画貫通の開口部をパテで埋める必要がありました。

パテ埋めの工程は手間と時間が掛かってしまい、確実な施工には高い技術が必要です。

なんと2021年に発売されたフィブロックNEOはパテ埋めの工程が不要な新製品なんです。

これにて、パテ埋めの工程がまるっとなくなり、従来のフィブロック工法と比較して片壁貫通における積水化学工業のテスト施工をした際に、施工時間を半分以下に短縮することに成功しました。

フィブロックNEOの施工方法

1.NEOシートを仮固定する

2.留め具で固定

3.カバー材を包む

4.被膜針金の巻き付け

これだけで防火区画貫通措置を終えることができます。

従来の方法では埋めたパテが固まるまで待つ必要がありましたが、フィブロックNEOを使用した場合は待ち時間もありません。

また、パテ埋めがないおかげで追加のケーブル配線も簡単に作業が可能になり、作業後のイレギュラー対応なども簡単に対応することができます。

さまざまなフィブロックがありますので状況に応じて最適な製品を選択しましょう。

 

フィブロックの設置に資格は必要?

フィブロックの設置に資格や義務付けられた講習などはありません。

そのため、各自でしっかりと認定されている材料を使っているか、認定どおりに施工しているかといった工法内容の理解が非常に重要となっています。

命を守るための作業ですのでしっかりと丁寧に施工に臨みましょう。

 

まとめ

フィブロックは火災の延焼防止にとても役立つ製品ということはおわかりいただけたでしょうか。

普段目にすることのない壁の中はどうなっているか分かりませんが、しっかりとフィブロックを使用して区画貫通することで、万が一火災が発生しても延焼をできるだけへらすことができます。

通常時はただパイプに巻いてあるシートですが、有事の際にはひとりでに膨張し、安全を確保してくれます。

そのためしっかりと施工することが重要です。

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