消防点検コラム

COLUMN

2020.10.02

防火設備点検ってなに?点検内容から費用まで徹底解説します!

2016年より新設された防火設備点検。

「え?消防点検はやってるけど、それだけではダメなの?」

まだ施行されてから4年しか経っておらず、
防火設備点検の存在すらご存知ないオーナー様も多く、

全国消防点検.comにも、日々ご相談が寄せられています。

今回は防火設備点検について解説していきます。

防火設備点検とは


防火設備点検とは、防火シャッターや耐火クロス、防煙スクリーンなど防火設備に特化した点検のこと。
消防設備点検は自動火災報知機や消火器など、
火災が発生を感知して知らせたり、初期消火を行う設備の点検ですが、
防火設備は延焼を防いだり、被害を拡大させず最小限にとどめる、
中にいる人が安全に避難するための設備の点検。

安心して建物を使用するには、どちらも欠かせない点検なんです。

全ての建物が対象になるわけではなく、
劇場や映画館、旅館、ホテル、店舗、学校、博物館、
共同住宅など公共性の高い建物が主です。

ただ、自治体により細則が異なっているため、
所有する建物が対象になるか不明な場合は全国消防点検.comまで遠慮なくご相談ください!

防火設備点検の義務と報告について

以前は消防法と建築基準法という2つの法律の間で曖昧になっていましたが、
2016年の法改正によって、改めて点検と報告が義務付けられました。

それぞれ、防火設備点検について以下のように定めています。

消防法

消防法 第8条の2の2
第8条第1項の防火対象物のうち火災の予防上必要があるものとして政令で定めるものの管理について権原を有する者は、総務省令で定めるところにより、定期に、防火対象物における火災の予防に関する専門的知識を有する者で総務省令で定める資格を有するもの(次項、次条第1項及び第36条第3項において「防火対象物点検資格者」という。)に、当該防火対象物における防火管理上必要な業務、消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設の設置及び維持その他火災の予防上必要な事項(次項、次条第1項及び第36条第3項において「点検対象事項」という。)がこの法律又はこの法律に基づく命令に規定する事項に関し総務省令で定める基準(次項、次条第1項及び第36条第3項において「点検基準」という。)に適合しているかどうかを点検させ、その結果を消防長又は消防署長に報告しなければならない。ただし、第17条の3の3の規定による点検及び報告の対象となる事項については、この限りでない。

消防法では上記の通り、防火対象物点検資格者による定期的な点検と、
その結果の報告が義務付けられています。

建築基準法

建築基準法 第12条第3項
昇降機及び第六条第一項第一号に掲げる建築物その他第一項の政令で定める建築物の昇降機以外の建築設備(国、都道府県及び建築主事を置く市町村の建築物に設けるものを除く。)で特定行政庁が指定するものの所有者は、当該建築設備について、国土交通省令で定めるところにより、定期に、一級建築士若しくは二級建築士又は国土交通大臣が定める資格を有する者に検査(当該建築設備についての損傷、腐食その他の劣化の状況の点検を含む。)をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。

構造の老朽化、設備の不備や、作動不良は事故や災害を招いてしまう可能性があるため、
建築物の安全性や適法性を確保するため、定期的に検査、報告することを義務付けています。

屋根・外壁等、外に接している部分や屋内の防火設備、避難設備を点検する「建築物の点検」。
換気、非常証明、排煙、給排水を点検する「建築設備の点検」の2つから成ります。

点検頻度も定められており、建築物の点検は3年ごと。
建築設備の点検は1年以内ごとの点検が必要です。

建築基準法では特定行政庁(市町村もしくは県)、
消防法では管轄する消防長又は消防署長への報告が義務付けられています。

こちらも各自治体によって、点検頻度や報告先が異なります。
詳しくは全国消防点検.comまでお問い合わせください。

防火設備点検の対象となるもの

ドレンチャー

ドレンチャーは火災発生時に天井から水を噴射し、
「水の膜」を作って延焼を防いでくれる設備です。
点検の際に実際に作動させるわけにはいかないため、
問題なく作動するか、破損していないかなどをチェックします。

防火シャッター

防火シャッターは火災を感知すると、シャッターをおろして、
階段など大きく開けた開口部を閉鎖し、延焼を防いでくれる設備です。
シャッターがスムーズに開閉するか、邪魔なものはないか、
感知器と正しく連動されているかをチェックします。

また、危害防止装置がついている場合は、
装置が正しく動作するのかも点検対象となります。

(防火シャッターについて詳しく知りたい方はこちら

耐火クロススクリーン

エレベーターの前や倉庫などによく見られる、天井から下ろすタイプの防火設備です。
防火シャッターと同じく、延焼を防いでくれます。

こちらも開閉、感知器との連動、巻取り式の場合は危害防止装置の動作をチェックします。

防火扉

こちらも延焼を防ぐための防火設備で、
避難の際はこの扉を使用します。

扉の閉まり方が速すぎる、強すぎる等があると怪我につながるため、
一定の基準をクリアしているか、閉まり方の測定をする他、
防火シャッター、耐火クロススクリーン同様、開閉、感知器との連動をチェックします。

防火設備点検を行うことができる資格者


防火設備点検は、2016年の法改正により新設された制度ですが、
それに伴い防火設備点検点検を行う事が出来る資格として、
「防火設備検査員」という資格が新設されました。

この資格は防火設備や消防設備に関する実務経験や、
必要な知識を学んでいるかなど一定の基準をクリアした人だけが、
講習会に参加し、資格を取得することが出来ます。

つまり、「防火設備点検」のプロなんです!

もちろん、一級建築士や二級建築士でも点検が可能ですが、
不備が見つかった場合等は改修工事なども発生することを考えると、
検査から施行まで一括で出来るところに任せるのが一番かなと思います。

全国消防点検.comでも、もちろんご相談可能です!

点検にかかる費用


まだまだ新しい点検で相場感も定まっておらず、
業者によってかなり金額に差が出ているようです。

設置されている設備の数や建物の規模によって金額も異なってきますが、
今までにご案内した例ですと、基本料金で3万円~、その他設備の数や建物の規模によって金額を算出・・・というケースが多かったです。

まずはお話を伺いながら、お見積りをご提示することも可能ですので、
お気軽にご相談ください。

防火設備点検は全国消防点検.comへお任せください。


2013年10月、福岡の診療所で火災が発生しました。
死者を10人も出したこの火災の被害が拡大してしまった要因として、

防火扉がすべて開いたままであったこと、
煙を感知するタイプの防火扉ではなかったこと、
初期消火がされなかったこと、
消防署への通報が遅れたこと、
避難誘導がされなかったことなどがあげられ、
設備点検等も適切に行われていなかったこともあり、
この火災をきっかけに2016年に法改正、防火設備点検が義務化されました。

火災は起きないことが一番ですが、
起きてしまった場合に被害を最小限に食い止めることも重要です。
いざという時のために、普段からしっかり備えておきたいものですね。

全国消防点検.comでは、防火設備点検のお手伝いをしています。
まずは現在の状況をお伺いしながら、ご相談のみでも大歓迎です!
どうぞお気軽にお問い合わせください。

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