消防点検コラム

消防法

2023.04.17

【飲食店関連の消防法】必要な消防設備・点検と消防署への届出

飲食店を開業する際には、消防法が非常に重要な役割を果たします。

特に火を使用する飲食店の場合は、開業前に適切な届け出を行い、必要な資格を取得し、消防設備を整える必要があります。

 

この記事では、飲食店開業に必要な手続き、必要な資格、そして消防設備の整備についてまとめています。

これを一読することで、ほとんどの消防関連の知識を身に着けることができます。

 

飲食店と切っても切れない消防法

飲食店は調理で火を扱う施設であるため、火災が発生する可能性がゼロではありません。

火災が発生すると人命はもちろん、大切な店舗や設備を失いかねないため消防法にのっとり、必要な設備と人材を確保しておく必要があるのです。

 

消防法とは

1948年に発行された消防法。

火災を予防し、国民の生命や財産を火災から保護するとともに、火災による被害を軽減することを目的としています。

 

消防法の目的は施行時から変わっていませんが何度か改正されていて、直近では2019101日に改正されました。

 

この改正により、火器を使用する飲食店であれば延べ面積に関わらず、火を使用する設備または器具が設置されている階に消火器具を設置しなければなりません。

設置した消火器具は半年ごとに点検を行い、その結果を1年に1回消防本部予防課に報告する義務が課せられています。

 

飲食店を開業する際必要な消防署への届出

飲食店を開業する際、さまざまな書類を消防署に提出しなければいけません。

消防署のみならず開業前には保健所や警察署などにも届出が必要となるため、一度にまとめて提出することをおすすめします。

 

防火管理者選任届

店舗の収容人数が30名を超えるのであれば、消防署へ「防火・防災管理者選任(解任)届出書」を提出する必要があります。

従業員数が30名以下でも建物に30名以上入るのであれば、必ず届け出をしてください。

建物の延べ面積が300㎡未満の場合、乙種防火管理者の資格を消防署へ提出しなければいけません。

 

防火対象物使用開始届

飲食店の開業時に店の建築や修繕を行う場合、店舗の開始7日前までに防火対象物使用開始届を消防署に届け出します。

店舗のリフォームや間取りの変更を行う際には、防火対象物工事等計画届出書も着工7日前に提出します。

 

火を使用する設備等の設置届

火を使用して営業する飲食店は「火を使用する設備等の設置届」を設備の設置前までに申請します。

フォーマットは自治体によって異なるので、確認するようにしてください。

 

消防計画の届け出

営業時に使用する建物の規模や使用状況により、火災予防に関する取り組みや火災発生時の対処方法をまとめて提出する必要があります。

届け出には従業員の人数や消防設備、点検の回数などを記載しなければいけません。

 

飲食店の開業時に必要な消防設備

飲食店の開業時に必要な消防設備は、3つに分けられます。

消火設備

代表的な消火設備といえば消火器ですが、消火栓設備やスプリンクラー、泡消火設備やガス系消火設備、粉末消火設備などが存在します。

消火器は冷却効果がある強化液(中性)消火器がおすすめです。

警報設備

火災が発生してしまったときに通報してくれる自動火災報知設備やガス漏れ火災警報設備、漏電火災警報器、火災通報装置、非常警報設備などを常備しておく必要があります。

避難設備

災害が発生してしまったときに使用できる避難はしごや救助袋、誘導灯や標識、非常用照明が避難設備にあたります。

また、消防隊がスムーズに消火活動できるよう、排煙設備や連結送水管、無線通信補助設備などがあると便利です。

 

防火管理者の資格も必要

飲食店を開業する場合、基本的に防火管理者資格取得者を最低でも一人確保しなければなりません。

しかし、この防火管理者の資格にもさまざまな種類があります。

 

防火管理者とは?

防火管理者とは学校や飲食店、病院など、人が集まる場所での火災を未然に防ぐために消防計画を作成したり、防災管理に必要な業務を行ったりする責任者のことです。

甲種と乙種のふたつがありますが、どちらも防火管理者講習を受講して効果測定試験に合格することで取得できます。

 

甲種新規講習は2日間で10時間、乙種講習は1日で5時間、甲種再講習は半日、2時間ほどです。

また、講習を受けなくても消防職員や一定の学歴と1年以上の防火管理の実務経験がある人は取得できます。

 

防火管理者が不要な場合

飲食店であってもお店が30人以上を収容できない小さな店舗であれば、防火管理者の資格は不要です。

 

甲種防火管理者

甲種防火管理者が管理する建物の収容人数は特定防火対象物であれば30人以上、非特定防火対象物は50人以上と決められています。

また、この場合特定防火対象物は300㎡以上、非特定防火対象物は500㎡以上です。

 

乙種防火管理者

乙種防火管理者も甲種防火管理者同様に、建物の収容人数は特定防火対象物であれば30人以上、非特定防火対象物は50人以上となっています。

ただし、建物面積は特定防火対象物の場合は300㎡未満、非特定防火対象物は500㎡未満となっていて、

それ以上広い店舗を運営する場合は甲種防火管理者を取得する必要があります。

 

飲食店の定期的な消防点検について

店舗の大小にかかわらず、飲食店は6か月に1回の機器点検と1年に1回の総合点検を行い、1年に1回報告をしなければいけません。

消防点検の必要性

不特定多数の人が出入りする飲食店は万が一の事故も起こりうるため、定期的に消防設備を点検しなければなりません。

点検報告を怠ると「点検報告義務違反」となり、30万円以下の罰金または拘留になる可能性があります。

 

消防点検の頻度

消防点検は消火機器だけであれば6か月に1回、総合点検は1年に1回行う必要があります。

点検者は消防設備士または消防設備点検資格者のいずれかが行う必要がありますが、特定の条件を満たしていれば有資格者以外でも点検可能です。

 

定期の消防点検なら全国消防点検.com

消防点検を有資格者以外が行う場合、延べ面積1,000㎡以上かつ地下または3階以上の階に特定用途があり、かつ屋内階段が一か所のみの建物が対象です。

実際は消防点検が必要になる店舗がほとんどになるかと思います。

 

飲食店の消防設備点検を考えている方は、ぜひ一度全国消防点検.comにご相談ください。
消防設備点検を適切なお値段で行っております。

 

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