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2019.09.20
【停電後は要注意】通電火災の原因
こんにちは!日本全国の消防点検・施工を行っております、全国消防点検.comです!
台風15号の影響により、未だ停電や断水に見合われている皆様におかれましては、心よりお見舞いを申し上げます。
本日は連日ニュースで耳にする「通電火災」(電気火災)についてお話したいと思います⚡
【目次】
1. 近日のニュース
2. 通電火災の原因
3. まとめ
1. 近日のニュース
まずは連日のニュースを少し覗いてみましょう。
9/14(土)17:56 FNN 「工務店倉庫燃える 停電からの通電火災か」
9/14(土)21:43 ANN 「千葉で通電火災か 停電から復旧直後に建物燃える」
9/15(日)20:57 JNN 「停電続く千葉、16日にかけて大雨・強風のおそれ」
9/15(日)23:10 ANN 「千葉市で住宅全焼し男性負傷 停電復旧後の通電火災か」
9/16(月)6:21 ANN 「電気ブレーカー上げた後、住宅1棟全焼 通電火災か」
9/16(月)8:39 JNN 「千葉で住宅火災、停電復旧後の通電火災の可能性も」
ザっと見ただけで複数のニュースがありました。皆さんは「通電火災」を具体的にご存じでしょうか?停電が復旧し、通電が再開される際に発生する火災のことを言います🔥
今回のように、台風で停電している地域で、建物が暴風雨で破損しているところに電気が復旧し、火災が起きてしまうケースもあります。なかには、今回のように、避難時にブレーカーを落としていたにも関わらず、復旧後にブレーカーを上げた際に火災が起こってしまった残念なケースもあるようです🚨
また、阪神・淡路大震災では出火原因が特定されたものの約6割、東日本大震災では特定できたものの約7割が電気火災によるものでした。このようなことから出火対策に関心が高まっています。平成25年に見直された首都直下地震の新想定においても、この「通電火災」への早急な対策が必要とされています。
出火原因は、破損したコンセントや切れた電気配線に通電して可燃物に引火したり、地震により転倒した電気ストーブ、電気配線の被覆や電気機器本体が損傷している状態で通電すると火花が発生し、ガス漏れしているところに火花が飛んで引火したりする場合などさまざまです。
電気火災はその家の住人が避難所に避難してから発火するケースがほとんどで、初期消火が難しく、延焼のおそれが大きいのが特徴です。
2. 通電火災の原因
こたつ
白熱電球スタンド
電子レンジ・オーブントースター
鑑賞魚用ヒータ
タコ足配線
コンセントや電気配線、コード
しかし、なぜこれらのものが電気火災を招く可能性があるのでしょうか?1つずつ見ていきましょう。
こたつ
電力が復旧し電源が再度ONになった際にゆっくりと高熱になり、地震などで散乱した服や紙などが時間をかけて出火する可能性があるため要注意です。他には台風などの暴風雨で窓ガラスや屋根が破損、濡れてしまっておりショートする可能性があります。これからの時期、寒くなるとこたつの中で服を温めたり、乾かしたりしたくなると思いますが、着火する可能性があり危険です。気を付けましょう!⚠
白熱電球スタンド
こちらもこたつと同じく、災害により物が転倒した状態で時間をかけて熱が移り発火する可能性があること、濡れてしまったことでショートする危険性があることが挙げられます。
今回のような暴風雨に見舞われた際は、雨漏りや窓ガラスが割れて雨水が侵入したことで濡れている箇所がないか、よく確認してからブレーカーを戻しましょう💧
電子レンジ・オーブントースター
地震などで内部のものが偏ったり、ヒーター部分に接触したままの状態で通電することで、食べ物が高温になり出火する可能性があります。重たい電子レンジやオーブントースターなどが地震で転倒して、コードが破損、回路がむき出しになってしまった状態で通電しショートしてしまう可能性も考えられるでしょう🔌室内の整理整頓や家具等の転倒防止措置を行うことも出火防止には大切です。
特に地震の際は、
棚などから落ちてコードが引っ張られた状態の家電があるかをよく確認してからブレーカーを戻しましょう
鑑賞魚用ヒーター
地震や暴風雨によって水槽が破損し、水がない状態で通電してしまうとヒーターが熱を帯びて出火の原因になるため大変危険です!水草など火が付きやすいものが一緒に入ってる可能性も考えられるので、大切な家財や人命を守るため、災害時にはこちらも要チェックです🐡
鑑賞魚用ヒータの取り扱いについては東京消防庁でも注意喚起がされています。
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/topics/201302/heater/index.html
タコ足配線
タコ足配線は危ない!とよく耳にするとは思いますが、ついついやってしまいますよね~😥
復旧した際に配線がショートし、付近のほこりに着火
漏れたガスに引火
のようなことが発生し火事になることはよく知られていると思います。
つまり災害時だけではなく、通常のコードの使用でもホコリが沢山積もっている状態は危険なんですね。このホコリが原因で出火する火災を「トラッキング現象」と言います。「トラッキング現象」は日ごろのチェック・掃除で未然に防ぐことができるので、防災意識を持って取り組んでいきましょう👩🚒
コンセントや電気配線、コード
話は戻りまして、トラッキング現象はホコリで出火となることがわかっていただけたでしょうか?
TVの裏やキッチンの冷蔵庫・電子レンジ・オーブントースター・ケトル・炊飯器などでコードが集まりやすいところは、ぜひ意識してお掃除していただきたいと思います。また、電気機器のスイッチは切っていても電源プラグを挿しっぱなしの方もおおいのではないでしょうか。使っていない電源プラグは抜いておくのが一番!
3. まとめ
何よりも覚えて頂きたいのは、
災害時、避難する前に分電盤のブレーカーを落とす!
復旧したら
ブレーカーを戻す前に通電火災の原因となるような箇所がないか確認する!
の2点です。
また、地震時に便利なのが、通電ブレーカーです。地震の揺れを感知して電気を遮断してくれます。(なお、感震ブレーカーは地震の揺れによって作動するものなので、風水害による停電等では作動しませんのでご注意ください。)
自然災害時のみではありませんが、日ごろからの備えとして電気コード周りにホコリを溜めず防災を意識して電気火災にならないよう気を付けることが大事ですね!