消防点検コラム

消防用設備

2022.05.31

私たちの身を守る”避難器具”とは?種類と設置基準について解説します!

想像してみてください。
あなたは今、建物の上の階にいます。
そこに火災が発生し、非常ベルが鳴り響く。
1階からの出火ですでに階段やエレベーターは使えない。

さぁどうやって避難をしますか?

想像してみたらとっても怖いですよね。
そんな時に私達を安全に避難させてくれる避難器具。
実は色々な種類があるのをご存知ですか?

今回は避難器具をご紹介します。

【目次】

1. そもそも避難器具って?
2. 避難器具の設置が必要となる防火対象物

1. そもそも避難器具って?

避難器具とは火災や地震などの万が一の際に避難するための器具です。
前述した通り、階段や廊下が使えなくなってしまった場合に使用される事が多いです。

基本的には消防法にもとづいて避難階段や避難通路など、
別途きちんとルートが定められているのでそちらを使用して避難します。
こういったルートが使えない場合の”非常用”という位置づけになります。

避難器具の種類


避難器具は規格により8種類に分類されます。

1避難ロープロープを建物や固定具に掛けてたらし、ロープにつかまって降下する
2すべり棒遊具の登り棒のような器具で垂直に固定された棒につかまって滑り降りる
3避難はしごはしごを使って降りる(固定、立てかけ、吊り下げ、ハッチ格納式吊り下げなど種類がある)
4滑り台遊具の滑り台と同じで直線のものと螺旋状のものがある
5避難用タラップ鉄製の階段状のタラップ(手すりのある階段状)を非常時に展開して使用
6緩降機着用具を空上に装着してロープ1本で自重を利用して緩やかに降下する
7救助袋学校のベランダ等によく設置されており、布製の袋の中を滑りながら降下避難する
8避難橋別の建物に橋をかけて建物から建物へ避難する器具

ざっくりな説明ですが、こういった器具があります。

何かしらの避難器具を設置すればOK?


非常時に使用することを想定しているためにその材質や強度、
設置基準、日常的な維持点検など関係法令によって厳しく定められています。

例えば設置費用が比較的安価だからロープを選びたい!
となっても、2階からの避難にしか利用できないなど様々な制約があり、
一部の防火対象物(またはその用途)にしか設置ができません。

2. 避難器具の設置が必要となる防火対象物

避難器具を設置する防火対象物については、消防法施行令第25条第1項内で、
該当階の用途ごとに設置基準が決められています。

消防法施行令第25条第1項

避難器具は、次に掲げる防火対象物の階(避難階及び11階以上の階を除く。)に設置するものとする。

第1号 別表第1(6)項に掲げる防火対象物の2階以上の階又は地階で、収容人員が20人(下階に同表(1)項から(4)項まで、(9)項、(12)項イ、(13)項イ、(14)項又は(15)項に掲げる防火対象物が存するものにあっては、10人)以上のもの
第2号 別表第1(5)項に掲げる防火対象物の2階以上の階又は地階で、収容人員が30人(下階に同表(1)項から(4)項まで、(9)項、(12)項イ、(13)項イ、(14)項又は(15)項に掲げる防火対象物が存するものにあつては、10人)以上のもの
第3号 別表第1(1)項から(4)項まで及び(7)項から(11)項までに掲げる防火対象物の2階以上の階(主要構造部を耐火構造とした建築物の2階を除く。)又は地階で、収容人員が50人以上のもの
第4号 別表第1(12)項及び(15)項に掲げる防火対象物の3階以上の階又は地階で、収容人員が、3階以上の無窓階又は地階にあつては100人以上、その他の階にあつては150人以上のもの
第5号 前各号に掲げるもののほか、別表第1に掲げる防火対象物の3階(同表(2)項及び(3)項に掲げる防火対象物並びに同表(16)項イに掲げる防火対象物で2階に同表(2)項又は(3)項に掲げる防火対象物の用途に供される部分が存するものにあつては、2階)以上の階のうち、当該階(当該階に総務省令で定める避難上有効な開口部を有しない壁で区画されている部分が存する場合にあっては、その区画された部分)から避難階又は地上に直通する階段が2以上設けられていない階で、収容人員が10人以上のもの避難器具の設置の有無については、階を単位とし、その階の用途と収容人員により判定する。

別表第1

(1)項劇場等劇場、映画館、演芸場又は観覧場
公会堂等公会堂又は集会場
(2)項キャバレーキャバレー、カフェ、ナイトクラブ
その他これらに類するもの
遊技場遊技場又はダンスホール
性風俗営業店舗等風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)に規定する性風俗関連特殊営業を営む店舗(ニ並びに(一)項イ、(四)項、(五)項イ及び(九)項イに掲げる防火対象物の用途に供されているものを除く。) その他これに類するものとして消防法施行規則第5条第1項で定めるもの
カラオケ等カラオケボックスその他遊興のための設備又は物品を個室(これに類する施設を含む。)において客に利用させる役務を提供する業務を営む店舗で消防法施行規則第5条第2項で定めるもの
(3)項料理店等待合、料理店その他これらに類するもの
飲食店飲食店
(4)項百貨店等百貨店、マーケットその他の物品販売業を営む店舗又は展示場
(5)項旅館等旅館、ホテル、宿泊所その他これらに類するもの
共同住宅等寄宿舎、下宿又は共同住宅
(6)項病院等(1) 次のいずれにも該当する病院(火災発生時の延焼を抑制するための消火活動を適切に実施することができる体制を有するものとして消防法施行規則第5条第3項で定めるものを除く。)
(i)診療科名中に特定診療科名(内科、整形外科、リハビリテーション科その他の消防法施行規則第5条第4項で定める診療科名をいう。(2) (i)において同じ。)を有すること。
(ii)医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第七条第二項第四号に規定する療養病床又は同項第五号に規定する一般病床を有すること。
(2) 次のいずれにも該当する診療所
(i)診療科名中に特定診療科名を有すること。
(ii)四人以上の患者を入院させるための施設を有すること。
(3) 病院((1)に掲げるものを除く。)、患者を入院させるための施設を有する診療所((2)に掲げるものを除く。)又は入所施設を有する助産所
(4) 患者を入院させるための施設を有しない診療所又は入所施設を有しない助産所
自力避難困難者入所施設等(1) 老人短期入所施設、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム(介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第七条第一項に規定する要介護状態区分が避難が困難な状態を示すものとして消防法施行規則第5条第5項で定める区分に該当する者(以下「避難が困難な要介護者」という。)を主として入居させるものに限る。)、有料老人ホーム(避難が困難な要介護者を主として入居させるものに限る。)、介護老人保健施設、老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第五条の二第四項に規定する老人短期入所事業を行う施設、同条第五項に規定する小規模多機能型居宅介護事業を行う施設(避難が困難な要介護者を主として宿泊させるものに限る。)、同条第六項に規定する認知症対応型老人共同生活援助事業を行う施設その他これらに類するものとして消防法施行規則第5条第6項で定めるもの
(2) 救護施設
(3) 乳児院
(4) 障害児入所施設
(5) 障害者支援施設(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号)第四条第一項に規定する障害者又は同条第二項に規定する障害児であつて、同条第四項に規定する障害支援区分が避難が困難な状態を示すものとして消防法施行規則第5条第7項で定める区分に該当する者(以下「避難が困難な障害者等」という。)を主として入所させるものに限る。)又は同法第五条第八項に規定する短期入所若しくは同条第十五項に規定する共同生活援助を行う施設(避難が困難な障害者等を主として入所させるものに限る。ハ(5)において「短期入所等施設」という。)
老人福祉、支援施設等(1) 老人デイサービスセンター、軽費老人ホーム(ロ(1)に掲げるものを除く。)、老人福祉センター、老人介護支援センター、有料老人ホーム(ロ(1)に掲げるものを除く。)、老人福祉法第五条の二第三項に規定する老人デイサービス事業を行う施設、同条第五項に規定する小規模多機能型居宅介護事業を行う施設(ロ?に掲げるものを除く。)その他これらに類するものとして消防法施行規則第5条第8項で定めるもの
(2) 更生施設
(3) 助産施設、保育所、幼保連携型認定こども園、児童養護施設、児童自立支援施設、児童家庭支援センター、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第六条の三第七項に規定する一時預かり事業又は同条第九項に規定する家庭的保育事業を行う施設その他これらに類するものとして消防法施行規則第5条第9項で定めるもの
(4) 児童発達支援センター、情緒障害児短期治療施設又は児童福祉法第六条の二第二項に規定する児童発達支援若しくは同条第四項に規定する放課後等デイサービスを行う施設(児童発達支援センターを除く。)(5) 身体障害者福祉センター、障害者支援施設(ロ(5)に掲げるものを除く。)、地域活動支援センター、福祉ホーム又は障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第五条第七項に規定する生活介護、同条第八項に規定する短期入所、同条第十二項に規定する自立訓練、同条第十三項に規定する就労移行支援、同条第十四項に規定する就労継続支援若しくは同条第十五項に規定する共同生活援助を行う施設(短期入所等施設を除く。)
幼稚園等幼稚園又は特別支援学校
(7)項学校等小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、高等専門学校、大学、専修学校、各種学校その他これらに類するもの
(8)項図書館等図書館、博物館、美術館その他これらに類するもの
(9)項特殊浴場等公衆浴場のうち、蒸気浴場、熱気浴場その他これらに類するもの
一般浴場等(九)項イに掲げる公衆浴場以外の公衆浴場
(10)項駅舎等車両の停車場又は船舶若しくは航空機の発着場(旅客の乗降又は待合いの用に供する建築物に限る。)
(11)項神社等神社、寺院、教会その他これらに類するもの
(12)項工場棟工場又は作業場
スタジオ等映画スタジオ又はテレビスタジオ
(13)項駐車場等自動車車庫又は駐車場
格納庫等飛行機又は回転翼航空機の格納庫
(14)項倉庫倉庫
(15)項事務所等前各項に該当しない事業場
(16)項特定用途の複合複合用途防火対象物のうち、その一部が(一)項から(四)項まで、(五)項イ、(六)項又は(九)項イに掲げる防火対象物の用途に供されているもの
非特定用途の複合(十六)項イに掲げる複合用途防火対象物以外の複合用途防火対象物
(16)項の2地下街地下街
(16)項の3準地下街建築物の地階((十六の二)項に掲げるものの各階を除く。)で連続して地下道に面して設けられたものと当該地下道とを合わせたもの ((一)項から(四)項まで、(五)項イ、(六)項又は(九)項イに掲げる防火対象物の用途に供される部分が存するものに限る。)
(17)項文化財文化財保護法(昭和25年法律第214号)の規定によつて重要文化財、重要有形民俗文化財、史跡若しくは重要な文化財として指定され、又は旧重要美術品等の保存に関する法律(昭和8年法律第43号)の規定によつて重要美術品として認定された建造物
(18)項アーケード延長五十メートル以上のアーケード

鍵になるのは用途、階数、収容人員!


上の表だけ見ても何をどう設置したら良いのかわかる人の方が少ないかと思います。
設置すべき避難器具は建物の使用用途や設置する階数、収容人員などの要因で決められます。

例えば老人ホームなどは体が不自由な利用者も多くいらっしゃいます。
そんな中で避難器具としてロープを設置しておいても、スムーズに避難するのは難しいですよね。
そのため、老人ホームには比較的簡単に避難が完了できるすべり台のタイプが設置されている事が多いです。

このように適切に避難用具を選ぶことが、人命を守ることに直結します。

どれを設置したらいいのかわからない!という方は、
ぜひ全国消防点検.comまでお問い合わせください。

設置だけではダメ!適切な維持管理が必要です


避難器具は前述したように非常時に使用するもののため、
普段から使う機会はありません。

そのため異常があったとしても気づかずにその時を迎えてしまう可能性も十分にあります。

いざという時に命を守ってくれる避難器具だからこそ、
適切な維持管理を行い、いつでも安全にすぐに使えるようにしておく事が大切。

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