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冬場に危険な「収斂(しゅうれん)火災」の原因を知り、対策を行いましょう|全国消防点検.com 冬場に危険な「収斂(しゅうれん)火災」の原因を知り、対策を行いましょう – 全国消防点検.com

消防点検コラム

冬場に危険な「収斂(しゅうれん)火災」の原因を知り、対策を行いましょう

今回の記事では、冬場にかけてなぜ収斂火災が多く発生しやすいのか、収斂火災の原因となるものは何か、そして収斂火災を起こさないための対策をどのようにしたらよいのかについて、詳しく解説していきます。


【目次】

1. 収斂火災(しゅうれん火災)とは?
2. 収斂火災の恐ろしい実例
3. 収斂火災の原因は太陽光の一点集中
4. 収斂火災の予防・対策方法について

1. 収斂火災(しゅうれん火災)とは?

冬の太陽

収斂火災とはいったいどのような火災のことか、ご存知の方はそう多くはないかと思います。

わかりやすく言えば、太陽光が身近な日用品などに反射や屈折し、一点に集中した太陽光が、可燃物を発火させることにより発生する火災のことです。

収斂火災は太陽の位置や気象条件、収斂を起こす物体の向き、可燃物の位置等の諸条件をすべて満たす必要があるため、全国的に火災の件数としては少ないものですが、毎年数件は起きていますので、火災の要因として決して無視することはできません。

時季としては太陽の位置が低くなり、部屋の奥まで光が差し込むようになる冬場に多く発生しがちです。

また、冬は空気が乾燥していて、小さな炎が一気に燃えあがってしまう危険性があることも原因と考えられています。

2. 収斂火災の恐ろしい実例

火災事例

窓際に置いておいたスタンド式の鏡に日光が反射したことで、収斂発火が起こり、ソファを燃やしてしまった事例がります。

たったひとつの鏡に太陽の光が当たってしまっただけで、このような悲惨な火災を引き起こしてしまうのです。

鏡は収斂火災を起こしうる代表的な家財道具のひとつですが、他にもペットボトルや花瓶なども火災の原因になるため、これらのものを日の当たる場所に置かないようにしましょう。

3. 収斂火災の原因は太陽光の一点集中

上記の実例で紹介したとおり、窓際においてあった鏡に日光が反射したり、ペットボトルの水に反射したせいで、収斂火災が起こってしまうこともあるのです。

レンズの役目をしそうなものが日差しの届く場所に置かれていないか、天気の良い日に家の内やベランダをチェックしてみましょう。

ガラスの反射

窓の反射

ベランダや窓辺に置いた花瓶などのガラス製品に太陽の光が透過して、一点に集中すると高温となって予期せぬ火災に発展することがあります。

凹面鏡は物体を拡大してうつす性質のほかに、太陽光を収束して反射させる性質があります。

日に当たった鏡が熱を持っていると感じたことがある人は多いのではないでしょうか。
実際に太陽光を収束して、集中的に座布団に照射したことにより、発火してしまった事例があります。

水槽や花瓶が原因で発火してしまうことも

金魚鉢や熱帯魚の水槽や、水の入った花瓶でも出火したという事例があります。

他にもルーペ、水晶玉、車やバイクのアルミホイール、メガネ、窓に張り付けた透明な吸盤、ステンレスボウル、ハーバリウム、水の入ったペットボトル、果ては外に干した布団でも収斂火災が起こりうるのです。

また、高層ビルが立ち並んでいる場所では、ビルの反射光が収斂火災を引き起こしてしまうこともあります。

身の回りにある、思いもよらないものが収斂火災の要因になることがあります。

これは放置しておいても問題はないだろう」と安心することなく、光の差し込む範囲には、火災を引き起こしうるものを絶対に置かないようにしましょう。

冬場に起こりやすい理由

収斂火災はなぜ日差しの強い夏場ではなく、冬場に起こりやすいのでしょうか。

実は11月から1月にかけて低くなる太陽の位置が原因となっているのです。

冬になると太陽の位置が夏に比べて低くなり、窓から差し込む太陽の光が部屋の奥まで届くようになってきます。

太陽光が差し込んだ部屋の奥に、収斂火災を引き起こすものがあれば、乾燥した空気の室内ではあっというまに火が広がってしまうのです。

ただでさえ暖房設備を使う機会が多く、空気が乾燥している冬場は火災が発生しやすいもの。

収斂火災もあわせて、火の元には十分注意をしましょう。

4. 収斂火災の予防・対策方法について

ここでは、どうしたら収斂火災を予防することができるのか、予防策について説明していきます。

カーテンを閉める

カーテン

まずは普段から自宅の各部屋にどの程度光が入ってくるのか、範囲を確認しておきましょう。

火の気がないところに火災を引き起こす可能性がある収斂火災は、自分で知らない間に原因をつくっている可能性があります。

直射日光の当たる場所に収斂火災が起こる可能性を持つ物は置かないようにすることはもちろん、日中や外出時には窓のカーテンを閉めるようにしましょう。

冬場の火災予防のために消防設備を備える

空気が乾燥して火災の発生のしやすい冬場は、いつにもまして防火・防災対策にしっかりと取り組んでおきたいものです。

消火器は火災が起きる前の初期消火活動に非常に高い効果を発揮する設備ですので、日頃から消火器の場所をきちんと把握しておきましょう。

また、スプリンクラー設備が設置されていると火災の発生を常時監視し、検知したときには自動的に放水を行うので、火災の拡大を初期段階で抑制するとともに、安全な避難をサポートしてくれます。

消防設備点検はしっかりとできていますか?

思いもよらない形で発生してしまう収斂火災。

みなさんは消防設備の点検を定期的にしていますか?

感知器などの消防設備があっても点検を怠ったために、いざという時使えなかったということであれば何の意味もありませんよね。

万が一の火災であわてないようにしたいものです。

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