COLUMN
2024.08.05
地域で活動する消防団とは?どんなメリットやデメリットがあるのか解説します
皆さんは地域で活動する消防団を見たことはありますか?
消防組織法に則って配置される消防団は地域に住む人々の安全を守っており、非常に頼りになる存在だと言えます。
そんな消防団に入ることができれば多くのメリットの恩恵を受けることができますが、デメリットもあるので注意が必要です。
それでは、地域で活動する消防団とは何か、活動内容、メリットやデメリットについてご説明しましょう。
【目次】
1. 地域で活動する消防団とは?
2. 地域で活動する消防団の活動内容とは?
3. 地域の消防団に入るメリット
4. 地域の消防団に入るデメリット
5. まとめ
1. 地域で活動する消防団とは?
地域で活動する消防団とは、消防組織豊第1条により、『消防は、その施設及び人員を活用して、国民の生命、身体及び財産を火災から保護するとともに、水火災又は地震等の災害を防除し、及びこれらの災害による被害を軽減することを任務する。』と定められているものであり、消防本部や消防署と同じく市町村に設置されているのが特徴です。
地域を代表する消防防災のリーダーとして活動し、地域に密着して住民の安全を守っています。
たまに夕方頃から「火の用心」と言いながら地域を巡回していることがありますが、これは消防団の活動の一環と言えるでしょう。
2. 地域で活動する消防団の活動内容とは?
地域で活動する消防団の主な活動内容は、以下の通りです。
・春季・秋季火災予防運動における警戒活動
・独自に定めた消防の日の警戒活動
・年末の警戒活動
・定期訓練
・火災想定訓練
・消防ポンプ操法大会
それでは、地域で活動する消防団の主な活動内容についてご説明しましょう。
春季・秋季火災予防運動における警戒活動
毎年3月1日~3月7日まで春季火災予防運動、毎年11月9日~11月15日まで秋季火災予防運動における警戒活動を行います。
これらの火災予防運動における警戒活動は毎年全国で一斉に行われるものであり、地域の防災意識を向上させる目的があります。
警戒活動で行われるのは、広報活動・巡視、器具点検、水利点検の3つです。
広報活動・巡視は地域を巡視しながら火の用心を呼びかける活動です。
器具点検はいつ起こるか分からない災害に備えられるように、可搬ポンプや発電機などの作業点検を行います。
水利点検は防水水槽や消火栓、消火栓ボックス内の資機材を確認して不足や劣化がないか点検します。
独自に定めた消防の日の警戒活動
春季・秋季火災予防運動だけの警戒活動では備えが不十分なので、市町村で獄時に定めた消防の日に警戒活動を行います。
市町村によって違いますが、基本的に毎月1回~2回を消防の日と定めたうえで地域の防災意識を高めるために広報活動・巡視、器具点検、水利点検の3つを行います。
年末の警戒活動
地域によって変わりますが、基本的に12月27日~29日の3日間にかけて春季・秋季火災予防運動と同じ内容の警戒活動を行います。
年末は1年間で最も忙しい時期であり、火の取り扱いを怠るケースが多いことから各地で火災が発生しやすい傾向にあります。
年末だからこそ浮かれず安全に年を越せるようにするために火災予防を徹底すると共に、出動態勢が強化されるのがポイントです。
いつもより多くの人員を動員することによって火災を未然に防ぐとともに、万が一火災が発生していた場合は早期発見を行います。
定期訓練
消防団員全員が万が一災害が発生したときのために定期訓練を行います。
定期訓練の内容は自治体の担当者と消防署員、消防団の幹部が計画します。
実際に実施される定期訓練は、主に以下の通りです。
・礼式訓練
・ホース延長訓練
・分列行進
・報告要領
・座学
・ラッパ手訓練
地域によって違いますが、以上の他にもさまざまな訓練を行います。
定期訓練は基本的に年3回~4回ほど行われることが多く、新分団長向けや新入団員向けの訓練を行うこともあります。
火災想定訓練
実際に火災が起きたことを想定した訓練を行うこともあります。
基本的に年1回訓練が行われますが、所属している消防団によってはもっと多くの訓練が行われる可能性があるでしょう。
消防ポンプ操法大会
消防ポンプ操法大会とは、迅速、確実かつ安全に行動するために定められた消防用機械器具の取扱いおよび操作の基本について、その技術を競う大会です。
地域内で部や支団単位で行われる大会や、県大会・全国大会レベルの規模の大会が行われることもあります。
3. 地域の消防団に入るメリット
地域の消防団に入るメリットは、以下の通りです。
・さまざまな業種の知り合いが作れる
・美味しいご飯が食べられる
・一部の施設で割引などのサービスが受けられる
・一般人でも消火活動などに参加できる
・身体が引き締められる
それでは、地域の消防団に入るメリットについてご説明しましょう。
さまざまな業種の知り合いが作れる
地域の消防団に入ることで、会社では出会えないようなさまざまな業種の人に出会えるのが大きなメリットです。
会社に就職すると同僚以外の知り合いを作る機会は非常に限られてきますが、コンビニのオーナーや建設業などの多彩な業種と知り合えるため、普段は聞けないようないろんな話が聞けるでしょう。
美味しいご飯が食べられる
町内会の催しで新入団員の歓迎会や退団する人へのお礼、そして大きな行事を行った後など、さまざまなタイミングで打ち上げを行う際に美味しいお店に行くことが多いです。
そこまで頻度は高くありませんが、年に数回は美味しいご飯が食べられる機会があるのがメリットです。
一部の施設で割引などのサービスが受けられる
消防団応援の加盟店では、消防団員専用のサービスが受けられるのがメリットです。
飲食店での割引はもちろん、スポーツジムや自動車サービス店なども加盟してることがあるので、よく利用する人ほどサービスの恩恵が受けられるでしょう。
一般人でも消火活動などに参加できる
消防団に所属すると、一般人なのに消防士と同等の環境で消火活動などができるのがポイントです。
消防士や警察と一緒に共同で活動を行うこともある他、消防士が現あbに到着するまで現場の消火活動を行うのはほとんど消防団員です。
つまり、消防士が来るまでに可能な限り消火活動を行うという極めて重要な役割を持っています。
そういった意味では自分も消防士と同じことをしているというやりがいのようなものが感じられるでしょう。
身体が引き締められる
消火活動はもちろん定期訓練などで消防士と一緒に訓練をすることがあります。
そのときの訓練内容はハードなもので、時には鍛え上げられた消防士の無駄がない体躯を見ることもできるでしょう。
それだけ消防士の活動は体力や力が必要になるため、自分も一層身体を引き締めたいという気持ちが強くなります。
4. 地域の消防団に入るデメリット
地域の消防団に入るデメリットは、以下の通りです。
・行事に参加するのが大変
・地元の祭は警備に回らなければならない
・台風や地震が起きても出動する
・やる気やプライドが高い人が多い傾向にある
・いつ起こるか分からない火災に備えなければならない
・消防ポンプ操法大会は悪しき風習
それでは、地域の消防団に入るデメリットについてご説明しましょう。
行事に参加するのが大変
消防ポンプ操法大会をはじめとするさまざまな行事に参加するのが大変なのが大きなデメリットです。
拘束時間が長いうえにワークライフバランスが取りにくく、家族よりも行事を優先しなければならないこともあります。
特に1月の出初式は非常に気温が低い中で整列して長い行事や演説を聞かされることになるため、過酷な時間を耐えなければなりません。
地元の祭は警備に回らなければならない
地元で祭が開催されたとしても、消防団員は基本的に祭に参加することができません。
消防団員は全員祭の警備に回るため、祭に参加して飲み食いしたり遊んだりすることは不可能です。
不測の事態に備えてのことですが、皆が楽しんでいるところを尻目に警備を全うしなければならないので大変な仕事です。
台風や地震が起きても出動する
消防団員は基本的に台風や地震が起きても出動しなければなりません。
災害時に動ける民間の団体が少ないため、消防団員は台風が吹き荒れる中でもカッパを着て詰所まで出動します。
台風による増水が起きている場合は増水が収まるまで活動するので、徹夜で活動する可能性もあります。
やる気やプライドが高い人が多い傾向にある
消防団員の中でも人間関係に苦しむケースがあります。
消防団員の活動にいつも以上にやる気を出したり、プライドが高かったりする人は1秒でも早く活動することに躍起になっているため、同じ団員を怒鳴りつけては作業を急がせてきます。
同じ団員同士の人間関係に悩む可能性もあるので注意が必要です。
いつ起こるか分からない火災に備えなければならない
消防団員はいつ起こるか分からない火災に備えなければなりません。
というのも、ひとたび火災が起きれば深夜だろうと猛暑日だろうと極寒の日だろうと関係なく出動しなければならないからです。
もちろん結果的に誤報だったとしても、確認するまで誤報かどうか分からないので必ず出動しなければならないので大変です。
消防ポンプ操法大会は悪しき風習
消防ポンプ操法大会は格式ある大会で、県大会や全国大会に出場するともなると総務省消防庁や公益財団法人日本消防協会が主催となるので、非常に過酷な訓練を行うことから操法大会の廃止を訴える声が後を絶ちません。
地域で行う操法大会の時点で過酷な訓練を受けることになりますし、全国大会レベルともなると大会より数ヶ月前から自主訓練が始まります。
また、4月1日付けで消防署から正式に教官が派遣されるので、その訓練内容は厳しさが段違いになります。
これにより、訓練期間は自由がないうえに仕事の後に厳しい訓練を受けますし、あまりにも長い訓練機関のせいで家族に迷惑をかけて不仲になることもあるなど、あまりにも多くのデメリットがあるので注意が必要です。
5. まとめ
地域で活動する消防団は地域住民を火災をはじめとするさまざまな災害から守ってくれる重要な役割を持っています。
一般人ながら消防士とほぼ同じ活動をしており、やりがいを持って活動できるのがポイントです。
興味がある人は、是非とも地域の消防団への入団を検討してみてはいかがでしょうか。
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