消防点検コラム

解説

2019.06.21

なぜ火が燃える?から学ぶ消火の方法

こんにちは!日本全国の消防点検・施工を行っております、全国消防点検.comです!

今回は、火はどうして燃えるのか?を一緒に勉強していきましょう!

火が燃えるためには、4つの要素が必要です。この要素のことを「燃焼の4要素」と呼んでいます。この4要素が一つでも欠けると火は起こらないのです。言い換えれば、この4要素を知ることで消火の方法がわかるという事なのです。要素を一つでも取り除けば火が消えることになりますからね。

燃焼の4要素とは?
①可燃物
②酸素供給源
③熱源
④連鎖反応

それでは四つの要素を細かく確認していきましょう。
①の可燃物とは、着火した場合に燃焼が継続する物質の総称です。簡単に言えば文字通りの燃えるものですね。木や紙のような固体のみならず、ガソリンなどの液体、ガスのような気体も含みます。可燃「物」とつきますが、物質の状態にはよらないんですね。
消防法では、「政令で定める数量未満の危険物及びわら製品や木毛その他の物品で火災が発生した場合にその拡大が速やかであり、消火の活動が著しく困難なものとして政令で定めるもの」(法9条の4)として、火災時に特に注意すべきものを指定可燃物として定義しています。

②の酸素供給源とは、燃焼のために不可欠な酸素があるかどうかということです。気密性の高い容器に火を入れて密封すると、しまいに火は消えてしまいます。これは、燃焼に必要な酸素を使い切ったことによる現象です。小学生の頃にアルコールランプにキャップをして火を消したことを覚えていますか?これと同じ現象なのです。
火災時の酸素供給源は空気になりますが、実際は空気中に約20%含まれる酸素を使って燃えているということになります。
③の熱源ですが、燃焼のもとになるエネルギーであり、酸素と可燃物を結合させる源のことです。火気類や静電気なども熱源となります。火や静電気は温度が高いものですから、当然これらの熱源がなければそもそも燃焼は起こりません。
地震時、火災が頻発し、大きな災害に発展することが多く見られますが、これは台所の調理器具や石油ストーブなど暖房器具が地震によって倒れたり、可燃物と接触することで火事になるケースが多くあり代表的な例と言えます。ですから地震時に揺れを感知して自動的に火が消えるといった、自動消火装置を組み込んだ器具が現在は一般化したのです。

④の連鎖反応とは、火が燃え続けるという連鎖反応のことを言います。想像してみてください、火は燃え続けるからこそ火事になるのです。火が付いてすぐ消えてしまえば連鎖反応は起きていないということになります。燃え続けるためには、先ほど挙げた、可燃物と酸素が足りていることが必要となります。火を付けるためには、可燃物、酸素、熱源の3要素が必要ですが、燃焼とは継続した状況を示す言葉でもありますので、連鎖反応を伴って燃えている状況は、燃焼の4要素が関連し合いながら燃えている状況ということになります。
繰り返しになりますが、このうち一つでも足りなければ火が起きない、もしくは消えるということがわかりますね!

正しい消火器の使い方の中で、消火器の中に入っている粉末が炎に覆いかぶさって、酸素が断たれることによって消火ができるということに触れましたが、
まさに燃焼の4要素を押さえた仕組みであることがわかりますよね!
ちなみにですがスプリンクラーの場合では、可燃物に水分が染み込み温度を下げることで熱源を奪う、といった働きによって消火されるのです。
詳しく見るならば、染み込んだ水分が先に蒸発することによって熱を奪い、発火点まで温度が上がらないため、熱源を奪うという事なのです。

私たちの身の回りにある消火器やスプリンクラーなどの消火設備は、「燃焼の4要素」をしっかりと押さえているため火を消すことができるんですね!

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