消防点検コラム

消防法

2020.12.10

木造の耐火建築物とは?わかりやすく解説します。

耐火建築物とは?

まずは、耐火建築物について説明していきます。

耐火建築物とは、

①主要構造部が耐火構造 

もしくは

②政令で定める技術的基準に合うこと

そしてそれに加えて、

③窓や出入り口が防火設備

となっている建築物のことです。

その際の主要構造部に当たる部位は、壁、柱、床、はり、屋根、階段です。

①、③について、主要構造部に加えて防火設備が必要な部位は下の画像の通りです。

耐火建築物は画像ような造りになっている必要があります。

(出典:一般社団法人日本ツーバイフォー建築協会)

②について、政令で定める技術的基準とは、通常の火災による火熱がそれぞれ下の表に記載の時間加えられたことを仮定し定められた基準です。

火熱が下の表に記載の時間加えられた際、
構造耐力上支
障のある変形、溶融、破壊、その他の損傷を生じないものが政令で定める技術的基準をクリアします。

建築物の部分2階以上4階以内の建築物5階以上14階以内の建築物15階以上の建築物
間仕切壁(耐力壁)1時間2時間2時間
外壁(耐力壁)1時間2時間2時間
1時間2時間3時間
1時間2時間2時間
はり1時間2時間3時間
屋根30分間30分間30分間
階段30分間30分間30分間

木造で耐火建築物を造るには

国土交通省の木造耐火建築物告示を用いる

国土交通省の木造耐火建築物の告示を用いて木造の耐火建築物を設計する方法があります。

告示第861号(平成26年8月22日)、告示第472号(平成30年3月22日)により、平成12年5月30日国土交通省告示第1399号「耐火構造の構造方法を定める件」が改正されました。
耐火建築物を国土交通省の木造耐火建築物の告示を用いることによって、主要構造部が木材の場合の耐火構造の方法として、
主要構造部をせっこうボードで覆うことが定められています。

大臣に認定された仕様を利用する

また、一般社団法人日本木造住宅産業協会(以下、木住協)が取得している国土交通大臣認定工法の仕様を利用することでも木造の耐火建築物を設計することができます。

木住協取得の国土交通大臣認定では、木造でも1時間耐火構造、2時間耐火構造の建築物を建てることができます。

木住協の大臣認定を使う場合には、設計者、施工者共に木住協主催の講習会を受講することが必須となっています。
木造の耐火建築物の正しい設計や施工をするため、また不完全な耐火建築物を建てないようにするためです。

講習会を修了した登録者からの大臣認定書発行申請に応じて、設計・施工、確認申請に活用できる書類一式が物件1棟ごとに発行されます。

耐火建築物であるかどうか(耐火基準)の確認方法

木造住宅

耐火基準とは、建築基準法などにおいて火災が鎮火するまでの間、建築物の倒壊や延焼を防止するために、建物の壁、柱、床、はり、屋根や階段などが耐火基準を満たし、その建造物が耐火建造物であるかどうかを判断する基準のことです。

確認方法は主に4つあります。

建築確認申請書で耐火基準を確認する。

建築確認申請書とは、新築を建てる際に建築主や工務店などが提出する書類です。
その建造物が建築基準法や条例などに適合していることを役所や民間の指定確認検査機関に証明するために提出します。

建築確認申請書の第四面「5.耐火建築物等」欄をチェックすることで耐火基準を満たす建物であるかを確認することができます。

設計仕様書・設計図面・パンフレットなどで耐火基準を確認する。

設計仕様書や設計図面を確認することで耐火建築物であることが確認できます。
またパンフレットや販売用のチラシなどでも各耐火基準を満たす文言が記載されていれば証明書類として提出が可能です。

建物形態や建築年月から耐火基準を確認する。

建物形態や建築年月など下のすべての条件が揃う場合、耐火基準を満たすため耐火建築物と判断することができます。

①地上4階建以上である。
②地上3階以上に共同住宅がある。
③建築年月が2015年(平成27年)5月以前である。

建物の施工業者・ハウスメーカー・販売業者などに直接問い合わせて耐火基準を確認する。

書類などの記載が分からない場合には直接建物を建築した施工業者やハウスメーカー、販売店などへ問い合わせてみることも有効な手です。建物の施工業者・ハウスメーカー・販売業者などに直接問い合わせて耐火基準を確認することで、必要な証明書を発行してもらえることも多くなっています。

また、ハウスメーカーが販売する住宅の場合には、ハウスメーカーの会社名と商品の名前で確認できる場合があります。

木造3階建てにより耐火建築物となるもの

都市計画において防火地域に指定されている場所があり、防火地域では建物の建て方が法律で定められています。

防火地域は、これまで原則として100㎡を超える木造建築物は建てることができなかったため、鉄筋コンクリート造や鉄骨造の建築物しか建てられませんでした。
しかし近年の法改正で、防火地域でも延床面積100㎡を超える木造の耐火建物が建てられるようになりました。
それにより、木造で3階建てやそれ以上の建築、商業施設や規模の大きい建築が可能になったのです。

木造建築物の耐火・防火施工は全国消防点検.comへ!

今回は木造を中心に耐火建築物について解説いたしました!

耐火建築物については耐火基準や建築基準法しっかりと理解し、最適な建築素材の調達、施工管理、検査など法律に適合した建築物を造り上げることが必要です。

全国消防点検.comでは豊富な施工経験により、木造はもちろんその他の建築物でも立地条件や予算に合わせた建物の耐火・防火施工を行うことができます。
建築物の耐火・防火施工はぜひ全国消防点検.comまでお問合せください。

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