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2020.10.13

防火管理者とは?選任者が必要な対象物と資格取得について

私たちが普段利用している多くの施設には「防火管理者」という資格を持つ人がいることをご存知でしょうか。

防火対象物では防火管理者を選任して建物の防災管理や消防署への定期的な報告などをする必要があります。
その役割を担うのが防火管理者であり、防火管理者の存在によって私たちは安心して施設を利用し、過ごすことができているとも言えるのです。

今回は私たちが日々利用している多くの施設における防火において重要な「防火管理者」について解説していきます。

 

防火管理者とは、防火対象物の管理を行う人

防火管理者と聞けば、なんとなく防火に関することをしている人かな…と考える方も多いかと思います。
防火対象物の防火上の管理を行う者を防火管理者と言います。消防法で定められた国家資格となっています。消防法に基づいて、一定の防火対象物である建物の管理者(所有者、管理者、貸借人など)は、防火管理者を選任して、消防署に届け出る必要があります。
選任された防火管理者は、消防計画の作成や消防計画に基づく消防訓練を行い、また消防設備の点検を行う権限を有し、日ごろから消防対象物を管理していきます。防火管理者は極めて重要な責務を担うため、特に大規模な防火対象物については管理監督的な地位にある者、たとえば企業内において管理職に就いている者でなければ着任できないことになっているのです。

 

防火管理者になるにはー資格取得要件について

防火管理者は日常的に火気管理、消防設備の適切な維持を行うわけですが、適正な管理業務を怠り、火災等による死傷者が出た場合、管理責任者として責任を追及される場合もあります。2001年に起こった歌舞伎町のビル火災では防火管理者が選任されていないこともあり多くの死傷者が出てしまいました。この場合ではビルオーナーが有罪となりましたが、防火管理者が選任されていたとして火災が発生したときに過失があれば、防火管理者が責任を追及されていたでしょう。
このように管理責任者として責任を追及されることも考えられるため、防火管理者はその責務において、防火管理について学んだ防火管理の知識を有する監督的人材でなければなりません。これこそが管理職に就いている者でなければ防火管理者になれない理由となります。
防火管理者になるには、防火管理者講習を修了するなどの以下の条件があります。

資格講習を受講する:消防署等が主催する防火管理者講習を受講した修了者。

一定の学歴かつ一年以上の実務経験:大学、短大、高等学校で総務大臣指定の防災関連学科、課程を卒業した者で、1年以上の防火管理実務経験を有する者。

消防職員:消防職員として管理的、監督的な職に1年以上就いていた者。

④その他:安全管理者、危険物保安監督者や一級建築士など、一定の対象資格取得者で消防法に定める者。

 

防火管理者が必要な対象物一覧

防火管理者が必要な対象物は、ざっくりとした表現をすると多数の人が利用する建物です。
多数の人が利用する建物とは、学校、病院、工場、事務所、興行場、百貨店(これに準ずる政令で定める大規模小売店舗を含む)などです。
具体的には下のような建物が対象です。

防火対象物 甲種防火対象物 乙種防火対象物 選任を要する収容人数
劇場、映画館、演芸場や
公会堂、集会場など
300㎡以上 300㎡未満 30人以上
キャバレー、カフェー、
ナイトクラブ、遊技場、
風俗営業店舗など
300㎡以上 300㎡未満 30人以上
待合、料理店、飲食店など 300㎡以上 300㎡未満 30人以上
百貨店、マーケット、
物品販売業を営む店舗や
展示場など
300㎡以上 300㎡未満 30人以上
旅館、ホテル
または宿泊所など
300㎡以上 300㎡未満 30人以上
寄宿舎、下宿
または共同住宅
500㎡以上 500㎡未満 50人以上
病院、診療所、
幼稚園、特別支援学校など
300㎡以上 300㎡未満 30人以上
小学校、中学校、高校、
高等専門学校、大学、
専修学校、各種学校、
図書館、博物館、美術館など
300㎡以上 300㎡未満 30人以上
蒸気浴場、熱気浴場など
(公衆浴場のうち)
300㎡以上 300㎡未満 30人以上
蒸気浴場、熱気浴場以外の
公衆浴場
500㎡以上 500㎡未満 50人以上
車両の停車場、
船舶、航空機の発着場など
500㎡以上 500㎡未満 50人以上
神社、寺院、教会など 500㎡以上 500㎡未満 50人以上
工場、作業場
映画スタジオ、TVスタジオ
など
500㎡以上 500㎡未満 50人以上
自動車車庫、駐車場、
航空機などの格納庫
500㎡以上 500㎡未満 50人以上
倉庫 500㎡以上 500㎡未満 50人以上
その他事業場 500㎡以上 500㎡未満 50人以上
地下街 300㎡以上 300㎡未満 30人以上
重要文化財、
重要有形民俗文化財、
史跡など重要な建築物
500㎡以上 500㎡未満 50人以上

また、政令で定める2つ以上の用途に供される複合用途防火対象物、その他多数の人が出入りし、勤務し、居住する防火対象物に防火管理者を置きます。
複合用途防火対象物とは一つの建物に異なる用途が存在する防火対象物のことで、1階がキャバレー、2階が飲食店などの場合が該当します。自宅兼店舗のような建物も該当するにはしますが、住居部分の合計面積が店舗より大きく、店舗部分が50㎡以下の場合は複合用途防火対象物に該当しないため、消防署へ点検報告書を提出することは不要となります。

防火管理者が必要な対象物には消防点検も必要不可欠!

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