消防点検コラム

COLUMN

2023.03.30

自動火災報知設備のランプの役割とは?赤い色以外はOK?

火災が発生すると初期消火や迅速な情報伝達が重要になります。

実は消火設備や発信機の付近には赤い表示灯やランプが付いており、
常時赤い光を放ち、消火のための設備が近くにあることを示しています。

そのため表示灯・ランプが点灯しているように点検や保守管理が重要になります。

今回は、自動火災報知設備とランプについて紹介します。

火災報知設備とは?

自動火災報知設備は、火災が発生したことを早期に検知し、速やかに対処するための総合的な設備です。

自動火災報知設備が正しく設置され、適切に保守管理されていることで、火災が発生した場合には、被害を最小限に食い止め、迅速かつ正確に適切な対処を行うことができます。

また、自動火災報知設備は非常時に備えて、迅速な避難を支援することもできます。

自動火災報知設備は、建物や施設の防災に欠かせない設備のひとつであり、設備管理者や工事の作業員など、防災に関わる人々にとって重要な知識となります。

表示灯・ランプの役割

 

自動火災報知設備の設置場所や種類はさまざまで、各種施設に合わせた仕様となっています。

自動火災報知設備や非常警報の押しボタン、消火栓付近に、表示灯というランプを設置しなければいけません。

表示灯・ランプには、消防設備の場所を特定するという大きな役割があります。

非常警報の押しボタンや消火栓は、火災発生時に人々がすぐに行動を起こせるよう、適切な場所に設置されます。

火災が発生した場合に即座に初期消火や警報の発報を促すために大切な役割を担っています。

そのため表示灯・ランプが点灯していることは防災において重要な役割を果たしているのです。

点滅パターンの意味

表示等は常に点灯している状態が基本ですが、状況や設備によっては点滅することもありえます。

ここでは点滅パターンとして主なものを紹介します。

消火栓の表示灯

建物の内外に設置されている大型の消火栓設備には表示灯が付いています。

常時点灯しているのが基本ですが、消火栓設備の表示灯が点滅している状態だと送水準備が整っていることを意味するため、使用していないのに点滅している場合には、誤作動の可能性があります。

気づかずに長時間運転している状態を続けるとポンプの故障の原因にもなるので注意が必要です。

ランプが消えている

ランプの不具合が考えられます。

内部のランプの緩みを解消しても再点灯しない場合には、新しいランプと交換する必要があります。

また、ランプカバーの経年劣化によりランプの光を遮光している可能性もあります。

どちらの場合も交換することで解消することができます。

建物全ての箇所で点灯しない場合は、制御盤内部又はヒューズ等が切れているケースが考えられます。

原因については点検者に調査を依頼し適切な交換を行う必要があります。

表示灯・ランプの保守管理

表示灯・ランプは、自動火災報知設備や非常警報の一部として重要な役割を果たしています。

そのため、定期的な点検や交換が必要です。

まず、表示灯・ランプの点検は、定期的に行わなければなりません。

点灯テストや点滅確認などを行い、異常がないかを確認します。

点検の頻度は、施設の種類や規模、設備の性能によって異なりますが、特定防火対象物であれば、年に一度点検結果を報告する義務があります。

また、表示灯・ランプの交換は、ランプの寿命が尽きた場合などに必要となります。

交換作業は、専門的な知識や技術が必要なため、設備管理者やメンテナンス担当者が行うことが望ましいです。

ランプが点灯しない、点滅パターンの異常などの場合は、設備管理者やメンテナンス担当者に連絡し、点検や修理を依頼する必要があります。

表示灯・ランプは、火災や非常事態において正確な情報を提供するために、適切な管理が必要です。

定期的な点検や交換、早期の不具合対応などを行い、常に正常に機能するようにしましょう。

 

火災報知器と点滅

まずは簡単に火災報知器について解説します。

火災報知器は、火災発生時に煙や熱を感知し、受信機に火災信号などを送り、アラームを発したり消防機関に自動的に通報したりする機器の総称です。

日本では消防法と条例によって、一定面積以上の建物や店舗がある雑居ビル・重要文化財などの防火対象物に設置が義務付けられています。

火災報知器には、煙を感知する「煙式」と熱を感知する「熱式」の2種類が一般的です。

熱式は性質上、すでに火災が発生している可能性が高いため、火災検知の速さについては煙式に比べると劣ることがあります。

また、火災報知器の種類によって感度が異なることを利用して、一般的に以下のようなシステムが採用されています。

まず、感度の高い感知器が作動した場合は非常ベルが鳴り、次に感度の低い感知器が作動してから防火扉やシャッターが閉じるようになっています。

このような段階的なシステムを取り入れることで、円滑な避難が可能となります。

種類に応じた仕組みや特徴については以下の通りです。

煙式

煙式には2種類あり、熱式よりも早く火災を検知できますが、構造が複雑で高価であり、結露すると機能しなくなるため屋外での使用は禁止されています。

煙式は感度によって1種・2種・3種に分かれ、特定用途建築物では煙感知器の設置が義務付けられています。

光電式スポット型感知器は火災を感知するのに優れていますが、誤作動が多いため注意が必要です。

また光電式分離型感知器は2つの部品から構成され、常に光を送り続け、煙によって光が遮られることで火災を検知します。

熱式

熱式火災報知器には特種、1種、2種の3種類あり、特種が最も感度が高くなっています。

差動式スポット型感知器は、周囲の温度上昇に伴い内部の空気が膨張して火災を感知する方式であり、定温式スポット型感知器は、温度が一定以上に上昇すると感知する方式です。

炎式

一般的には上記の2つが主流ですが、映画館などの天井が高い建物では機能しない可能性があります。そのため炎の特性を活かした紫外線式・赤外線式スポット型感知器というものもあります。

紫外線式・赤外線式スポット型感知器は、火災の炎の中の光の紫外線や赤外線を検知し、一定以上になった場合に作動します。

感知器の消費電力が多く、天井が非常に高い建物で主に使用されています。

点滅パターンと意味

報知器に付属しているランプが点滅している場合、火災が発生している可能性があるため、注意が必要です。

また、警報機の音がなっていなくても、ランプが点滅している場合は、設備が作動している可能性があります。

逆に、煙がないのにランプが点滅している場合は、故障が考えられます。

状況を適切に確認し火災が発生していないと確認した上で点滅している場合は設備管理者に相談しましょう。

ガス漏れ警報器

また、キッチンに設置されているガス漏れ警報器のランプが点滅していることもあります。厳密には火災報知器とは関係がありませんが、住宅における警報機のひとつのため紹介します。

ガス漏れ警報器と火災報知器の見分け方はコンセントの有無で判断できます。
長方形でコンセントにつながっている物がガス漏れ警報器です。

ガス漏れ警報器の点滅には主に2パターンあり、ゆっくりとした点滅と早い点滅です。

ゆっくりとした点滅パターンの場合は、ガス漏れ警報器の有効期限が切れている証拠になります。
その場合には新しいガス漏れ警報器への交換が必要です。
ちなみにガス漏れ警報器の有効期限は5年が一般的です。

ガス漏れ警報器が早い点滅をしている場合は故障のサインです。
管理会社やオーナーに相談して交換してもらうようにしましょう。

 

まとめ

火災報知器や非常警報の表示灯・ランプは、火災や非常事態発生時に適切な行動をとるために重要な役割を果たします。

 火災報知器は、火災の早期発見や速やかな消火活動に必要不可欠な装置であり、様々な種類があり、火災や非常事態の発生状況を示す点滅パターンがあり、適切な行動をとるためにはそれらの意味を理解することが重要です。

設置場所や設置方法は、火災報知器や表示灯・ランプの性能を最大限に引き出すために、適切な場所や方法で行うことが必要です。

また、定期点検や交換、保守管理を怠らず、常に適切な状態で維持することも重要です。

設備管理者や工事の作業員は、このような装置の重要性を理解し、適切な設置・保守・管理を行うことで、建物や人命の安全を守ることができます。

 

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